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過去の開催実績

  • 2015年度 第4回
  • 特産物(高麗人参)を活用した地域振興と中央政府機関の地方移転の現状について~錦山郡と世宗特別自治市の視察~
  • 2016年2月15日~16日

    忠清南道錦山郡、大田広域市、世宗特別自治市

  • 2016-03-14
  • ■今回のセミナーは・・・
     2016年2月15~16日、韓国を代表する特産物である高麗人参を活用した町おこしで有名な「錦山郡」、世界でもトップクラスの研究で知られる国立理工系大学「KAIST」、2016年3月には政府庁舎移転計画が完了する「世宗特別自治市の現状」を視察しました。
     
    1 日時
     2016年2月15日(月)~16日(火)
    2 場所
     忠清南道錦山郡、大田広域市、世宗特別自治市
    3 参加者
     26名
    4 内容
    (1)視察1 「錦山郡庁」
     錦山郡は、韓国を代表する特産物である高麗人参の一大産地です。郡庁では「生命の故郷、未来の地」と題して錦山郡の概要及び主要事業、人参関連重点事業について講義をいただきました。
     特に高麗人参関連重点事業として①人参・薬草の世界化ブランド化、②国際コンファレンス開催、③世界農業遺産登録、④錦山世界高麗人参エキスポ開催など、自治体が直接いくつもの世界戦略を展開していることについて、参加者からも感嘆の声があがりました。
     「錦山郡が人参の世界ブランド化に成功した秘訣」について、朴東喆郡守へお尋ねしたところ、「郡守自ら国内・海外へ赴きトップセールスを重ねたことの効果が徐々に表れた結果」との回答をいただきました。
     
    ○アンケートの声
    「人口が減少する中、それに対応する政策や農業を生かした振興策などが学べてよかった」
    「今後開催予定の高麗人参を活用した国際行事についての説明が有意義だった」
    「高麗人参ブランドに自信と誇りを持って取り組んでいる姿勢が印象的だった。高麗人参の発祥地であり歴史も長く、これまでの記録や研究結果が多く残っていると思うので世界に向けて情報を発信してほしい」 など
     
    01
    朴東喆錦山郡守との意見交換会
     
    02
    郡庁のみなさんと記念撮影
     
    (2)視察2 「錦山郡内人参関連施設等視察」
     錦山郡庁を後にし、実際に郡内に点在する人参関連施設及び錦山郡に誘致されたタイヤ工場を訪問しました。
     
    ■錦山生人参センター
     錦山生人参センターは60年の歴史を誇り、韓国で流通する生人参の約70%を取り扱う韓国最大の市場です。高麗人参特有のにおいが香る中市場を見学、「効果の高い人参の食べ方」、「人参を見分けるポイント」などについて説明を受けました。
    ■錦山人参館
     錦山人参館は、高麗人参の歴史、栽培方法、種類、効能、料理などを展示し、高麗人参に関わるすべての情報を一度に理解するために作られた韓国最大の総合展示館です。ここでは人参コンテストで賞を取った大きな人参だけでなくユニークな形の人参が展示されており「スーパーファイター」「ミスコリア」などイメージを彷彿とさせる名前が付けられています。
    ■錦山国際人参薬草研究所
     国・道・郡3者の出損により設立された研究所(職員21名)。「錦山の高麗人参や薬草を用いた高機能性素材の産業化」というミッションを掲げ①保健機能食品、化粧品及び医療用素材などの開発②地域特産品である高麗人参・薬草の効能についての科学的究明を行っています。
    ■韓国タイヤ錦山工場
     韓国タイヤは売上高が韓国1位、アジア3位、世界7位のタイヤメーカー。広報映像によるブリーフィングの後、実際に生産ラインや保管庫を見学しました。
     
    ○アンケートの声
    「人参の生産量は全国15%なのに流通量は70%と、市場の存在意義が高いことを感じた。市場の存在が郡の財政にどのような影響があるのか詳しく知りたかった」
    「特産物の産業化を国家理念として推進していることがわかり興味深かった」
    「錦山生人参センター・市場・博物館・研究施設がまとまっているため,観光客や学生のための高麗人参社会見学ツアーがあればよいのでは」 など
     
    03
    韓国最大の生高麗人参市場
     
    04
    ユニークな形の高麗人参が展示されている
     
    05
    薬草研究所での高麗人参に関する講義
     
    06
    韓国タイヤ錦山工場でポーズ
     
    (3)視察3「KAIST(韓国科学技術院)」
     KAISTは韓国で高度科学技術人材を育成するために設立された理工系の国立大学で、イギリスの大学評価機関(QS)の「アジア大学ランキング2015」で3位(韓国内1位)に位置付けられるなど、その研究成果は世界的に高い評価を得ています。今回の講義では、民間からの寄付額が莫大で、それにより豊かな研究環境が整えられていること。これまでの研究成果としてロボット分野、オンライン電気自動車、高度医療システムなどが紹介されました。
     
    ○アンケートの声
    「最先端の科学技術によって、医療などが革新されるような有用な研究が盛んに行われていることが分かった。あれだけの寄付を集められるのは、ストーリーテリングが上手にできているのだろうなと感じた」
    「学術的な説明が多かったので、少し予習をしてから訪問すればさらに理解が深まっただろうと思う」 など
     
    07
    KAISTの研究成果・遠隔医療診断システム
     
     
    (4)視察4「政府世宗庁舎管理所」
     政府世宗庁舎管理所からは、2016年3月までに40の政府機関及び15の研究機関が移転完了予定の世宗特別自治市・行政中心複合都市の現在をご説明いただきました。約1万5千人の政府職員が勤務する世宗政府庁舎は国際公募の当選作による近未来的なデザインとなっており、市民の憩いの場として造成された総延長3.5kmの屋上庭園はギネスブックにも登録申請されています。
     政府機能移転のメリットとしては、ソウルの一極集中化を是正し世宗市周辺地域の活性化が図られていること。デメリットとしてはソウルとの距離が遠く国務会議や国会時の移動が大変であることを挙げられました。しかしこれは映像会議システムで概ね解消されているとのこと。
     
    ○アンケートの声
    「世宗庁舎の建物は、非常にデザインに凝ったものが多いのが印象的だった。」
    「日本も政府庁舎移転の動きがあるため、政府省庁を地方分離するにあたっての現実を知ることができ有意義だった」
    「大統領府や国会がソウルに残ったままなので効率の悪さは否めない。映像会議システムの取組で改善されているが、将来的には完全な首都移転を目指すのべきではと感じた」など
     
    08
    政府世宗庁舎と各地を結ぶ映像会議を体験
     
    09
    雪のちらつく中、屋上庭園を見学
     
    (5)視察5 「世宗特別自治市内関連施設見学」
    ■ミルマル展望台
     海抜98mの展望台からは発展を続ける世宗市の様子を一目で見渡すことができます。市街地は大きく6つの地域(中心行政・先端知識基盤・医療福祉・大学研究・都市行政・大学研究)に分けられ、それぞれの地域に移転・誘致予定の機関について説明を受けました。午前に見学したKAISTも高麗大学とともに大学研究地区に新キャンパスを造成予定です。
     
    ■国立世宗図書館
     2013年12月にオープンしたこの図書館は本のページをめくったようなユニークな外観と再生可能エネルギー(太陽光・地熱・雨水)を利用した環境配慮型システムが特徴の図書館です。内部の音響はサウンドマスキングシステム(天井から特殊音を流す)を採用、書架の下部をLEDライトで照らし本を見つけやすい照明、吹き抜けが多く明るく開放的なデザインなど多くの工夫が施されています。
     
    ○アンケートの声
    「どの施設も新しく工夫がされていて素晴らしいものばかりだった。これから建築物が増えて便利になることで、世宗市と周辺地域に人が集まっていく未来を感じさせた」 「図書館がとても印象的だった。建物の外装が本をイメージした造りであることに加え、内装も大変ユニークかつ近代的であり、老若男女誰もが使いやすいようにバリアフリー等の工夫がされた造りでもあったことに感銘を受けた」 など
     
    10
    展望台から世宗市全景を望む
     
    11
    国立世宗図書館のフォトスポットで