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ホ・ヨンマン画伯取材記

  • 韓国の著名漫画家ホ・ヨンマン画伯「愛媛の旅」~温泉と最新アートのコラボレーション~
  • 2014年8月5日~8日

    道後温泉・しまなみ海道・大洲城

  • 2014-09-04
  • 2014年9月
    クレアソウル事務所

     クレアソウル事務所では、韓国の著名漫画家ホ・ヨンマン画伯を日本の観光地に招致し、各地域の魅力を韓国に向けて発信する事業を行っています。今年度は、特に日本各地の温泉や旅館を中心に取材を行うこととしています。
     今回は、2014年8月5日(火)から8日(金)までの4日間の日程で実施した愛媛県での取材の様子を紹介します。

    1 道後オンセナート2014
     その昔、足を怪我した白鷺が傷を癒したことで知られるようになったと伝えられている「道後温泉」は3000年の歴史を誇る日本最古の温泉です。道後オンセナート2014は、道後温泉のシンボルである三層楼の本館が、改築120年の大還暦を迎えることを記念して開催されているアートフェスティバルです。アーティスト達が道後温泉街を舞台に、多彩な作品を展開し、街全体がアートと化しているのです。道後温泉本館の演出のほか、商店街や神社など街のあちらこちらに作品が出現し、観光客の目を楽しませています。愛媛に到着した取材団を待ち受けていたのは、霧雨に包まれた道後温泉本館。幻想的な光の演出に一同は思わず息をのみ、愛媛の新たな魅力との出会いに大きな期待を膨らませました。
     
    道後温泉本館が取材団をお出迎え
    道後温泉本館が取材団をお出迎え
     
    【参考】「道後オンセナート」ウェブサイト → http://www.dogoonsenart.com/

    2 道後温泉本館探訪
     道後温泉本館は公衆浴場としては初めて、国の重要文化財に指定されおり、その随所に城郭建築の技術が散りばめられています。この本館は、日本の有名なアニメーション映画のモデルにもなるなど、道後温泉を象徴する建築物です。三層楼の最上部、振鷺閣(しんろうかく)からシンボルの白鷺が見下ろし、荘厳な佇まいを見せていました。
     本館内には、ゆったりと温泉を楽しむための休憩室や「坊ちゃんの間」をはじめとする展示室があり、お茶やお菓子のおもてなしは温泉情緒に溢れていました。日本で唯一の皇室専用の浴室、又新殿(ゆうしんでん)には古来の入浴形式が遺されており、見事な細工の数々に取材団は興味津々の様子でした。
     
    夏目漱石ゆかりの「坊ちゃんの間」  本館内の休憩室にて
    [左]夏目漱石ゆかりの「坊ちゃんの間」、[右]本館内の休憩室にて
     
    【参考】「道後温泉旅館協同組合」ウェブサイト → http://www.dogo.or.jp/pc/about/

    3 「HOTEL HORIZONTAL(ホテルホリゾンタル)」
     道後エリアの9件のホテルが参加し、アーティストが「最も深い夢 The deepest dream」をテーマに、各ホテルから提供された1室を宿泊可能なアート作品としてインスタレーション(空間演出)しています。各ホテルが連携し、架空のホテルとして一体感を演出しています。それぞれに個性のある部屋(作品)を案内される度に、取材団から歓声と感嘆のため息が交互に湧き起こりました。ホ・ヨンマン画伯も同じアーティストとして魂を揺さぶられたのか、熱心にカメラのシャッターを切る様子が印象的でした。
     
    草間彌生「わが魂の記憶。そしてさまざまな幸福を求めて」 荒木経惟「楽園」 葉山有樹「藍」
    [左]草間彌生「わが魂の記憶。そしてさまざまな幸福を求めて」、
    [中央]荒木経惟「楽園」、[右]葉山有樹「藍」
     
    【参考】「ホテルホリゾンタル」ウェブサイト → http://www.dogoonsenart.com/art/hotel-horizontal/

    4 しまなみ海道
     愛媛県今治市と広島県尾道市を結ぶ「しまなみ海道」は、海と島々と橋が織り成すダイナミックな風景が見どころです。今年の秋には、ここを舞台に国内最大級のサイクリング大会「サイクリングしまなみ」が開催される予定となっています。取材団は、このしまなみ海道の絶景を海と山から満喫することにしました。

    (1)急流観潮船
     急流観潮船は、見どころ満載の体験型クルーズです。日本三大急流の一つ「来島(くるしま)海峡」の潮流を間近で体験し、さらに世界初の三連吊橋「来島海峡大橋」、日本一の海事都市「今治」の象徴である造船所群、戦国時代の村上水軍の拠城跡「来島」や明治時代に建てられた芸予(げいよ)要塞の砲台跡が残る「小島」を巡ります。取材団は海風に吹かれながら、ガイドの歌う「瀬戸の花嫁」に耳を傾け、海鮮バーベキューでお腹を満たし、大満足の様子でした。
     
    大きな渦潮や海峡に掛かる大橋を撮影する画伯01  大きな渦潮や海峡に掛かる大橋を撮影する画伯02
    大きな渦潮や海峡に掛かる大橋を撮影する画伯
     
    近海でとれた新鮮な魚介で海鮮バーベキュー01  近海でとれた新鮮な魚介で海鮮バーベキュー02
    近海でとれた新鮮な魚介で海鮮バーベキュー

    (2)亀老山展望公園
     瀬戸内海国立公園に指定されている、標高307.8mの亀老山(きろうさん)展望公園からは、「来島海峡大橋」や潮流を一望することが出来ます。この日は快晴に恵まれ、遠く四国山脈の山々を臨むことが出来ました。取材団は、見渡す限りのしまなみの絶景を胸に刻み込みました。
     
    展望台からの絶景を撮影する画伯  画伯がスケッチした「しまなみ海道」
    [左]展望台から「しまな海道」を見下ろす絶景を眺める画伯、[右]画伯によるスケッチ

       【参考】
         ■「しまなみ海道観光マップ」ウェブサイト → http://www.go-shimanami.jp/
         ■「瀬戸内しまなみ海道・国際サイクリング大会-サイクリングしまなみ-」ウェブサイト
           → http://cycling-shimanami.jp/

    5 旅の疲れを癒す温泉・多彩な郷土食
     今回の取材で、取材団が最も楽しみにしていたものが温泉や旅館、地元の産物を味わうことの出来る郷土食など、日本独自の文化体験でした。滞在期間中に体験した温泉旅館は、それぞれに趣向の異なるおもてなしや風情があり、取材で疲れた体を優しく癒してくれました。
     温泉街の高台に位置する「古湧園」は、客室から松山城下を見渡せる眺望が自慢の一つ。そして、趣のある露天岩風呂や道後でも珍しい桶風呂が魅力です。伊予牛や瀬戸内の魚介をふんだんに使った料理は絶品で、ホ・ヨンマン画伯も食べてしまうのが惜しいとばかりにスケッチをしていました。
     
    郷土料理をスケッチする画伯  画伯によるスケッチ
    [左]郷土料理をスケッチする画伯、[右]画伯によるスケッチ
     
    【参考】「古湧園」ウェブサイト → http://www.kowakuen.com/

     慶応4年創業の老舗の宿、「大和屋本店」では、日本旅館の情緒豊かな数寄屋造り和室で寛ぐことが出来ます。男湯・男郎花(おとこえし)には、瀬戸内の伊予大島石を配した内湯とヒノキの露天風呂があり、隠れ家的な雰囲気があります。女湯・女郎花(おみなめし)の露天風呂は、贅沢にも一枚岩をくりぬいた自然石が湯舟になっており、日本庭園を眺めながら至福のひと時を過ごすことが出来ます。また、本格的な能舞台「千寿殿」では能楽体験が受けられます。取材団も白足袋を履いて舞台にあがり、能楽器を叩いて伝統芸能に興じました。
     
    男郎花(おとこえし)  能を体験する画伯
    [左]男郎花(おとこえし)、[右]能を体験する画伯
     
    【参考】「大和屋本店」ウェブサイト → http://www.yamatoyahonten.com/

     豊かに湧き出る美人湯で名高い「奥道後・壱湯の守」には、西日本最大級の大露天風呂「翠明(すいめい)の湯」があり、目の前に広がる大自然の四季を感じながら湯あみを楽しめます。また、貸切露天風呂では温泉を独り占めし、時の流れを忘れてしまいそうです。また、有名な旧家や料亭を移築した伝統家屋があり、和の風情が漂う落ちついた空間で食事をとることも出来ます。取材団は茅葺き合掌造りの「竹寿庵(ちくじゅあん)」で瀬戸内の自然が育んだ、山海の幸に舌鼓をうちました。
     
    西日本最大級の露天風呂「翠明の湯」  茅葺き合掌造りの「竹寿庵」
    [左]西日本最大級の露天風呂「翠明の湯」、[右]茅葺き合掌造りの「竹寿庵」

    6 臥龍山荘・大洲城
     最終日は、「伊予の小京都」と呼ばれる大洲市へ移動。ここは、肱川の流域にある大洲城を中心に発展した旧城下町です。「臥龍山荘(がりゅうさんそう)」は、肱川流域随一の景勝地に望む三千坪の山荘で風情ある数寄屋造りの名建物です。特に臥龍院にある清吹の間、壱是の間、霞月の間は、四季折々に深い趣があり、忘れかけた茶の心、日本の心が今に生き続けています。しとしと落ちる雨音が静けさを一層引き立て、取材団も和の世界に引き込まれた様子でした。山荘を後にした一行は、建築基準法施行以降では最大の木造復元天守、大洲城から城下を眺め、今回の愛媛取材を締めくくりました。
     
    「臥龍山荘」に佇む画伯  大洲城
    [左]「臥龍山荘」に佇む画伯、[右]大洲城

       【参考】
         ■「臥龍山荘」ウェブサイト → http://www11.ocn.ne.jp/~garyu/index.html
         ■「大洲城」ウェブサイト → http://www1.ocn.ne.jp/~ozu_jou/
         ■「大洲市観光協会」ウェブサイト → http://www.oozukankou.jp/

    7 最後に
     今回の取材では、道後温泉を中心に、日本が誇る伝統文化を体験することが出来ました。温泉や旅館をはじめ、ダイナミックな自然景観や豊かな食といった自然の恵みを体感し、さらに、日本最古の温泉街で繰り広げられる最先端アートの祭典を目の当たりにして、新たな魅力を発見しました。
    (古殿所長補佐 鹿児島県派遣)