(財)自治体国際化協会では、韓国の漫画家ホ・ヨンマン画伯を日本の各地に招き、取材していただいたうえで、韓国でそれを広く紹介する事業を行っています。
今回は、2012年9月15日(土)~9月18日(火)の日程で実施した香川県取材の様子を報告します。
【取材期間及び場所】
平成24年9月15日(土)~9月18日(火) 香川県
香川県は、日本の四国の瀬戸内海側に位置しています。
総人口は、約99万人で、面積的には、日本で一番狭い県となっており、うどんや、アートで有名な県であります。
それでは、早速我々が取材を行った香川県の魅力をご紹介したいと思います。
【和三盆(砂糖菓子の一種)の型抜き体験】
和三盆とは、主に香川県などで生産されている砂糖の一種ですが、今回この砂糖の粉末を利用した型抜きの体験を取材しました。
まず、写真のような木型が用意されるため、自分の作りたい模様の木型を選び、そこに和三盆の粉末を力いっぱい手で押し込み、木型で型抜きをすると完成です。
簡単なようですが、しっかりと粉末を詰め込まないと最後に形が崩れてしまうので皆さん楽しみながらも真剣に作業していました。
(木型) (型抜き中のホ画伯)
とてもきれいにできました。
(型抜きして完成した物)
なお、この和三盆ですが、形だけではなく、味も絶品です。砂糖なので、もちろん甘い味なのですが、本当にさわやかで上品な甘さです。
皆さんも是非一度体験されてみてはいかがでしょうか。
ホヨンマン画伯も味と出来栄えに大満足のご様子でした。
【屋島】
屋島は、過去の白村江の戦い敗戦後の667年に、唐・新羅の日本への侵攻に備えて城を築いたとされている場所です。
また、寿永4年(1185年)2月に起こった屋島の戦いの舞台となった古戦場としても有名な場所となっています。
現在は山頂の展望所から、高松市内と瀬戸内海を一望することができ、我々が訪れた際は、ちょうど夕暮れ時で、夕暮れの風景を取材する事が出来ました。
(屋島からの眺め)
【直島】
香川県内に所在する直島は、瀬戸内海に浮かぶ島で、高松港よりフェリーで約50分~60分ほどの距離にあります。町の全体にアート作品が散らばっており、正にアート県香川を代表する地域の一つになっています。
直島の見所としては、古い町並みの残る地区において、古い家そのものをアート作品として改造した「家プロジェクト」や、自然の生態系保護を目的として地下に作られた地中美術館などがあり、地中美術館においては、クロ-ド・モネの「睡蓮」などの作品が展示されています。
ホヨンマン画伯にとっても、 再び訪れたいと思う魅力あふれる場所であったようです。
(直島にて)
【小豆島】
小豆島も直島と同様に香川県の一部で、瀬戸内海に浮かぶ島です。
こちらでは、そうめんの箸分け体験や、マルキン醤油記念館などの見学を行いました。
そうめんの箸分け体験は、なかぶ庵さんで行いました。
そうめんの箸分け体験は、微妙な力加減が難しい作業ですが、画伯は見事に仕上げました。
(箸分け体験中のホ画伯①)
(箸分け体験中のホ画伯②)
【マルキン醤油記念館】
マルキン醤油記念館は、従来工場であった建物を資料館として改造して公開されているものです。また、改造されて現在 公開中のこの建物は、合掌造りとしては最大規模を誇り、1996年に国家有形文化財に登録されているとのことです。
画伯もお気に召された当地の醤油の味の歴史に、熱心に耳を傾けておられました。
(マルキン醤油記念館内部)
(マルキン醤油記念館にて)
【創作料理 野の花】
2日目の昼食として、野の花弁当を頂きました。かわいらしい巾着に包まれたお弁当は、一見小さく見えますが、中身は3段重ねになっており、多くの種類のおかずを楽しむことができます。
(野の花弁当)
【うどん県】
平成22年家計調査(総務省)の結果によると、県庁所在地の1世帯当たりの生うどん・そばの年間消費支出額は、香川県の高松市が全国トップで、うどん用小麦の使用量も全国1位という結果になっているとのことです。この結果を裏付けるかのように街の至る所に値段も安くおいしいうどん屋さんをたくさん見ることができます。
そこで、我々もうどん屋さんをはしごして本場の味を取材しました。
(うどん)
また、食べるのみではなく、実際にうどん作り体験についてもホ画伯自ら体験して頂きました。
なお、体験は、中野うどん学校さんで行いました。
それでは、以下体験中のホ画伯の様子を少しご紹介します。
まず手でこねます。

(中野うどん学校にて)
その次に音楽に合わせてダンスをしながら足でこねます。
それでは、音楽スタート。

(ダンス中のホ画伯)
頑張った甲斐があり無事に卒業です。
(中野うどん学校にて卒業記念写真)
【旧金毘羅大芝居】
旧金毘羅大芝居は、江戸時代に建てられた、現存する日本最古の芝居小屋です。
小屋の名称は所有者が変るたびに変更され、明治33年に「金丸座」と改名した後は現在でもこの愛称で親しまれているとのことです。
なお、昭和45年に「旧金毘羅大芝居」として国の重要文化財に指定され、現在の場所に移築されたそうです。
(旧金毘羅大芝居外観)
(旧金毘羅大芝居内部)
【栗林公園】
栗林公園(りつりんこうえん)は、香川県高松市にある日本庭園です。国の特別名勝に指定されている公園で、2009年3月16日発売のミシュラン観光ガイドに「わざわざ訪れる価値のある場所」として最高評価3つ星にも選定されているとのことです。
画伯は、この公園で、和船に乗船され、また、庭園の雰囲気を満喫されました。
なお、公園内の書院造の建物である「掬月亭」においては、最高の景色を眺めながらお昼を頂くことも可能なようです。
(栗林公園 南湖付近)
(掬月亭からの眺め)
(和船体験中のホ画伯)
(掬月亭にて)
【組子のコースター作り】
組子とは、簡単にいうと釘を使わずに木を組み付ける技術のことを意味するとのことですが、われわれも、木工の伝統的な組手(くで)の技を使った、組子を組み合わせて、おしゃれなコースターづくりの体験を行いました。
なお、今回の体験は、(有)丸生木工所さんで行いました。
(コースター作り体験中のホ画伯)
以上が今回の香川県取材における主な取材先でしたが、これら以外でも香川県にはまだまだたくさんの食や文化、観光など魅力が溢れています。
すべてをお伝えすることができませんが、その魅力故に是非一度訪れてみて、直接体験して頂くことをお勧めいたします。
なお、今回の取材の内容は、韓国内の雑誌『Traveller』11月号【発行元:(株)ハナティアンドメディア】に掲載されました。
取材先の情報や、美しい写真など、魅力あふれる内容となっていますので、皆様も是非一度ご購読ください!
最後に、今回の取材にあたり大変ご尽力いただきました、香川県 観光交流局 観光振興課の皆様、また、温かいおもてなしの心でご対応いただいた取材先の皆様にこの場をお借りしてお礼申し上げます。
クレアソウル事務所としては、今後とも日本の魅力発信に積極的に努めていく所存でありますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
(石塚所長補佐 鹿児島県派遣)